直伝!「理想の土地の探し方」
2023年09月16日
家を建てる際に、まず必要になるのが家を建てるための土地です。
マイホームの新築は間取りに注目しがちですが、土地の選び方を失敗してしまうと、住み始めてから不満が出てきてしまい、理想の家とは思えなくなることもあります。
そうならないためにも、土地の選び方や注意するポイントをしっかりおさえることが大切です。
今回の記事では、下記の3点をお伝えしていきます、
・家を建てる土地を探す方法と選ぶコツ
・土地探しにおいて決めておくことと知っておくべき知識
・土地探しで失敗しないための注意点
家づくりを成功させる土地探しのノウハウを知りたい方はぜひ一読ください。
||家を建てる土地を探す方法と選ぶコツ||
土地探す前に決めておくべき2つのこと
最初に、注文住宅で家を建てる土地探しの前に「何を決めておくべきなのか」、また土地探しには「どのような基礎知識が必要なのか」をお伝えします。
土地を選ぶ前に決めておくポイントは、「希望する土地のエリアと予算を決めておくこと」「土地に求める条件の優先順位を決めること」の2つです。
希望する土地は人それぞれですが、上記の2つのコツは土地探し全般に関わります。
エリアと予算を決める
土地探しにまず大切なのが「エリア」と「予算」です。どの辺りの土地を購入したいのか、土地購入にかけられる予算はいくらぐらいかを決めましょう。
土地にかかる費用は、土地代だけではありません。購入のための手数料や税金が発生します。
土地は唯一無二のものです。土地探しの前に、条件の優先順位を決めておきましょう。「家を建てる目的を明確」にして、さらに叶えたい「条件を3つ程度」に絞り込みましょう。
||土地探しにおいて決めておくことと知っておくべき知識||
土地探しにおける基礎知識を事前に知っておかないと、土地選びで失敗する可能性があるだけでなく、不動産会社やハウスメーカーから土地の説明をされたときに何を言っているのか分からないことが多く、流されてしまうこともあります。
詳しい計算方法を理解したり覚えたりする必要はないですが、大体の言葉の意味や基準などを把握しておくことも大切です。
土地の用途地域
用途地域とは都市計画法に基づいて、人が特に多く生活している市街化区域内にある土地を「住居系」や「商業系」「工業系」といった建てる建物の用途に応じてエリアを分けるために定められています。
用途地域が定められていることで、静かな住宅地に商業施設や工場などが建てられないように制限されています。逆に、現在は商業施設や工場が建っていなくても、用途地域で建築が可能であれば、将来建つ可能性があります。
一方で商業系の地域や一部を除く工業系の地域に低層住宅を建てることができます。家を建てる土地の周囲にどんな環境を求めるかによって用途地域を選ぶと良いでしょう。
土地の用途地域の一覧をまとめました。
<用途地域とそれぞれの特徴>
第一種低層住居専用地域 低層住宅のための地域。
小規模なお店や事務所を兼ねた住宅、小中学校などが建てられます。
第二種低層住居専用地域 主に低層住宅のための地域。
小中学校などの他、150平米までの一定のお店などが建てられます。
第一種中高層住居専用地域 中高層住宅のための地域。
病院、大学、500平米までの一定のお店などが建てられます。
第二種中高層住居専用地域 主に中高層住宅のための地域。
病院、大学などの他、1500平米までの一定のお店や事務所など必要な利便施設が建てられます。
第一種住居地域 住居の環境を守るための地域。
3000平米までの店舗、事務所、ホテルなどは建築可能です。
第二種住居地域 主に住居の環境を守るための地域。
店舗、事務所、ホテル、カラオケボックスなどは建築可能です。
準住居地域 道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。
田園住居地域 農業と調和した低層住宅の環境を守るための地域。
住宅に加え、農産物の直売所などが建てられます。
近隣商業地域 周りの住民が日用品の買い物をするための地域。
住宅や店舗の他、小規模の工場も建てられます。
商業地域 銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地域。
住宅や小規模の工場も建てられます。
準工業地域 主に軽工業の工場やサービス施設が立地する地域。
危険性、環境悪化が大きい工場の他は、ほとんど建てられます。
工業地域 どんな工場でも建てられる地域。
住宅やお店は建てられます。学校、病院、ホテルなどは建築不可。
工業専用地域 工場のための地域。
どんな工場でも建てられます。住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建築不可。
参照:国土交通省
また、「建ぺい率」と「容積率」という言葉の意味も知っておきましょう。
建蔽率とは、建物の敷地となる土地の面積に対し、どのくらいの割合の面積まで建物が建てられるかを定めたものです。
容積率は、土地の面積に対して建物の建てられる建物の、延べ床面積の割合を定めたものです。
制限に関してもいくつかあります。
土地には、さまざまな建築制限があります。建物の高さの制限が決まっていたり、道路や隣家の日当たりを確保するための、「道路斜線制限」「隣地斜線制限」などです。土地によって異なりますので調査が必要です。
||土地探しで失敗しないための注意点||
これを押さえておくと、土地探しで失敗しません。
どうやって土地を探すか、その方法をお伝えします。
大きく分けて4つの方法がありますが、正解はありません。自分に合った探し方がポイントです。
・信頼のおける不動産会社に依頼
・現場に足を運んで探す
・インターネットや情報誌で探す
・ハウスメーカーに依頼
それぞれを見ていきましょう。
・不動産会社に依頼
土地を探すなら、不動産会社を思い浮かべる方も多いでしょう。気を付けるべきポイントは「どの不動産会社に頼むか」です。不動産会社もさまざまです。土地の売買を得意としていない不動産会社もあります。売買専門、かつ希望エリアの情報に精通している不動産会社を選びましょう。
・現場に足を運んで探す
希望のエリアが近い場合は、自身で現地を歩いてみて土地を探すのも一つです。空き地や売地があったり、古家付きの土地がないかを調べてみましょう。気になる土地が見つかった場合は、近隣の不動産会社に依頼をして詳しく調べてもらうことも可能です。
ただ、素人では見極められない場合もありますので、信頼できるプロの力を借りて探していくのが良いでしょう。
・インターネットや情報誌で探す
インターネット上にある情報量は非常に多いため、希望の条件に合う土地を気軽に調べることができます。
ここで注意するポイントは、インターネット上にある情報が最新でない場合もあります。問い合わせをした時には、すでに成約済みの場合もあるので注意が必要です。
また、こうした広告物件は「マイナスの情報は敢えて載せない場合が多い」ので、信頼のおける不動産業者に同行を依頼して現地を確認しましょう。
・ハウスメーカーに依頼
注文住宅の建築をハウスメーカーの候補がある場合は、土地探しも一緒に依頼するのもおすすめです。メリットは「土地探しと家の計画を同時に進めるため、資金計画が建てやすく、家の間取りに合った土地を見つけてもらうことができる」ということです。
デメリットは「ハウスメーカーの営業さんは、土地を見るプロではない」ということ。
ハウスメーカーが提携している不動産会社が探してくれる場合もありますので、この場合は「家を建てるプロ」と「土地を見る(探す)プロ」のタッグとなりますので心強いでしょう。
||土地選びの5つのチェックポイント||
土地探しを実際にすると、何をポイントにしてみて良いのかを忘れてしまうことがあります。
最初にお伝えした優先順位を忘れないことと、最低限、土地選びのチェック項目を5つあげておきます。
1.土地の立地
どのエリアにあるか、周囲にある建物や環境を把握する。
2.土地の形と方角
地形が良く、日当たりの良い南向きや東向きの土地は、坪単価が高い。
3.土地の高低差
道路との高さが異なる場合は、盛土工事や擁壁の工事が必要になる可能性。水害などのリスクなどの有無もチェックする。
4.土地の境界線
隣家とのトラブルを避けるため、登記簿だけでなく確定測量図や現地の境界線でチェックをすること。
5.災害のリスク
過去に災害があったかどうか、ハザードマップ等で確認すること。
以上のことを念頭に置き、あとになって後悔しない、しっかり満足のいく土地探しを実現しましょう。