売却後に確定申告をしないとどうなる?

2022年12月17日

前回、前々回の記事では、不動産売却をする際に確定申告が必要かどうか、その見極め方法をお伝えしてきました。

 

納税というのは国民の義務で、納税額を決めるためにも確定申告は重要な手続きですが、もしも確定申告が必要にもかかわらず納めなかった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか??

 

 

・延滞税が課される

 

・銀行の融資が受けられない

 

・無申告加算税が課される

 

・悪質な場合は重加算税が課される

 

・過少申告加算税が課される

 

・税務署が調査に来るかも

 

 

 

それぞれ解説していきます。

 

 

 

||延滞税が課される||

 

 

確定申告の期限を過ぎて、さらに納税の期限を超過した場合、超過した日数に対して延滞税がかかります。

 

延滞税は納税期限から2ヶ月は約7%、2ヶ月以降はなんと約14%と高税率になります。

 

注意が必要なのは、延滞税は申告をしたとしても期限までに納付しないと課税されてしまいます。

申告後は素早く納めましょう。

 

仮に期限を過ぎたとしても、短期間のうちに納付した方が金銭的な負担は軽いです。

 

延滞したことに気がついたらすぐに素早く精算するようにしましょう。

 

 

 

||銀行の融資が受けられない||

 

 

確定申告をしていないと銀行融資が受けられないというリスクがあります。

これは事業をしている場合の特有なリスクですが、その年の決算書が正しく作成されていないことが理由です。

 

決算書がないと事業としての信頼度も下がり、融資を断られたりすでに融資を受けている場合でも、最悪打ち切られてしまう可能性があります。

 

また、銀行から税務署に通告されてしまい、無申告によるペナルティを課せられるという可能性もゼロではないため注意が必要です。

 

 

 

||無申告加算税が課される||

 

 

確定申告をしていないことに対してのペナルティがあり、これを無申告加算税と言います。

 

無申告課税は50万円までの部分には15%、それ以上の部分は20%の税率が加算されます。

 

例えば100万円の譲渡所得税を納めなければいけない場合、無申告加算課税額は下記のようになります。

 

50万円×15%+(100万円-50万円)×20%=17.5万円

 

本来ならば100万円の納税で良いところを、無申告だったためにプラスで納めなくてはいけません。

 

 

 

 

||悪質な場合は重加算税が課される||

 

 

悪質な隠蔽をしたと判断された場合、重加算税が課せられます。

 

特に定義があるわけではありませんが、故意に確定申告をせずに所得を隠そうとしたケースなど、深刻の必要性を理解していながら無視した際は、重加算税が課せられます。

 

税率は高く、だいたい35〜40%です。

かなりリスクが高いと覚えておきましょう。

 

 

 

||過少申告加算税が課される||

 

 

こちらのケースは追加で10%ですが、過少に申告した金額が大きかった場合には税率が上乗せされます。

 

※自主的に申告の誤りを修正した場合は対象外です。

 

 

 

 

||税務署が調査に来るかも||

 

 

そもそも確定申告をしていないことがバレるのには、理由があります。
 

不動産取引で大きなお金が動いたからです。


その場合は税務署がチェックする可能性が高くなります。

 

税務署からの調査を受けて不動産売却の有無や得た利益、無申告であることが分かると、税務署によって納税額を決められてしまいます。

 

税務署が決めた税額は、自分で申告した額よりも課税額が大きくなる可能性があるため注意しましょう。

厳格な基準があることを覚えておいた方が良いです。

 

 

 

以上、確定申告をしないことに関するリスクをお伝えしました。

基本的には、これらのペナルティは避けられるものばかりです。

 

当社でも確定申告に関するアドバイスは随時行なっております。

お気軽にご相談ください。