不動産の買い替えは「売りが先」の理由

2024年09月28日

不動産の買い替えを行う場合、

「売り、買い、引越しの手順が分からない」

「住宅ローンの返済がまだあるけれど買い替えができるのか」

「そもそも、買うのと売るのとどっちを先にしたらいいのか分からない」

そんなお客様の不安な声をよく聞きます。

 

この記事では、不動産の具体的な買い替えの手順や売却成功のコツをお伝えします。

ぜひ、参考にしていただき、売却と新居の購入を成功させていただけたらと思います。

 

 

 

1.不動産物件 買い替えの流れ

2.買い先行、売り先行の違い

3.買い替えのベストな時期

4.買い替えに便利な融資

5.買い替え時の税金や諸費用について

 

この5項目に絞ってお伝えしていきます。

 

 

 

||1.不動産買い替えの流れ||

 

不動産の買い替えをする際、今住んでいる物件の売却と、引越し後に新しく住む家の購入を行う必要があります。

 

不動産売却の流れは下記の通りです。

 

物件の査定

→媒介契約

→販売活動

→売買契約

→引越し

→物件の引き渡し

 

まずは不動産の売却をする際は、家の価格を査定してもらう必要があります。

査定を行い、実際に物件を売り出してもらう不動産会社を決めて、不動産売買の仲介をしてもらう契約、媒介契約を結びます。

 

不動産会社との契約が済んだら、販売活動が開始されます。

基本的には販売活動は持ち主ではなく不動産会社が行います。内覧希望者に物件を見せるために室内をきれいにしたり対応する必要があります。

 

買い手が決まったら、売買契約をして手付金を受け取ります。後日、物件の引き渡しの時に残代金を受け取ります。

 

 

 

新居購入の流れは、下記の通りです。

 

物件探し

→購入申込み、ローンの仮申込

→売買契約、手付金の支払いみ

→決済・引き渡し

→引越し

 

 

まずは物件探しを行い、気に入った物件が見つかったら購入の申し込みを行います。

住宅ローンを利用の場合は、申請が通った時点で売買契約を結びます。

物件の引き渡し日に残金を支払い、鍵を受け取ります。

その後、引越しです。

 

 

 

||2.買い先行、売り先行の違い||

 

不動産の買い替えについては大きく分けて2つのパターンに分けられます。

・新居を買ってから今の家を売るのが買い先行

・今の物件を売ってから新居の購入をするのが売り先行です。

 

ありがちなのが、初めての自宅の買い替えというときは「次はどんな家に住もう」とつい新居に気持ちが行きがちで、物件探しを先に始めてしまいがちです。

 

ですが今の家がいくらで売れるのか、資金計画をどうするかに注目しておくと、どこから先に行動していったらスムーズか分かると思います。

そう、資金計画を先に押さえておくことで、不動産の買い替えが成功します。

「買い先行」「売り先行」それぞれメリットとデメリットがありますが、安心で確実に進めるのが「売り先行」です。

 

 

 

売り先行が理想の理由

 

売り先行は不動産の売却代金を、新居の購入資金へ充当する方法です。売却代金を先に確保でき、購入の資金計画が立てやすいため安全で確実なのです。

 

逆にデメリットは、新居がタイミングよく見つからない場合、仮住まいの引越し、そして新居への引越しと、2回の引越しが必要となります。

 

買い先行の場合は、今の家をなるべく早く売らなければいけない、という焦りが出ます。売りが先行の場合は、売れる目処が立ってから新居探しをスタートできるので、安心して買い替えを勧められるのです。

 

つまり、資金に余裕がある人は買いを先行して新居を買うことができるのです。

 

・新居の頭金を貯蓄で用意できる人

・現在の住宅ローンと新居のローン、2つのローンの支払いができる人

 

これが可能な場合は、買い先行でゆっくり理想の新居を探すことが可能になります。

買い先行は、かなり資金に余裕がないとできない方法なため、ほとんどの方は売り先行の方を選択します。

 

 

 

||3.買い替えのベストな時期||

 

さて、不動産の買い換えにベストな時期についてですが、買い替えの理由や買いたい物件によっても変わります。

 

不動産の買い替えを急いでいない方は、「市場・金利」「住宅ローン」を確認しましょう。

 

不動産の買い替えで注目する点は市場と金利の動きです。

2021年(令和3年)5月に国土交通省が公表している不動産価格指数によれば、マンションについての価格指数は2012年から上昇傾向にあります。

2012年以降からは売り時が続いています。

 

また住宅ローンに関しては、何年で完済が可能になるか、また完済した時には何歳になっていて無理のない返済が可能かを知っておくことも大事です。

住宅ローンを組む際は、できるだけ早く家の購入をした方が良いです。

 

 

 

||4.買い替えに便利な融資||

 

買い替え時に考えるべき点として最も大きいところが資金繰りです。

2つの住宅ローン制度をご紹介します。

 

買い替えローン

買い替えローンは住み替えローンとも言い。売り先行の方が利用するものです。

 

不動産の売却をするには、今の住宅ローンを売却代金を使って一括返済するのが基本です。

貯蓄などの自己資金を用意して売却するのも一つですが、自己資金を用意することなく、残債と新居の購入資金を合わせて借入ができるのが買い替えローンの特徴です。

 

買い替えローンにより、今のローンの残債が一括返済されるため、二重ローンを防げます。また住宅ローンの金利がこのご時世では低く、もしかしたら今までよりも低金利で利用できるかもしれません。

 

タイミングとしては、買い替えローンは今の住宅ローンの一括返済と新居の融資実行を同日にしなければいけません。

かなり難しい作業となりますが、売り買いを計画的に進められるよう、不動産会社や現在の物件の買主、金融機関とのスケジュールを揃えるのが必須となります。

 

買い替えローンを使う場合は、将来を見据えて返済期間や借入額を慎重に計画しましょう。

 

 

 

||5.買い替え時の税金や諸費用について||

 

買い替え時には、売却時の税金、購入時の税金の両方がかかります。

 

 

売却の税金

 

家を購入した時の代金よりも高く売れた場合は、その差額の利益を売却益と言いますが、その売却益が出ると譲渡所得が発生し、所得税と住民税がかかります。

 

 

※譲渡所得に関してはこちらの記事も参考にしてください。

売却に知っておきたい譲渡所得税

 

不動産会社に払う仲介手数料などの諸費用を差し引いて、利益が出たかを計算します。また、売却益がで得た場合でも、特例を適用して税金を支払わなくても良かったり安くなることがあります。

 

 

購入の税金

 

不動産を購入した場合は不動産取得税がかかります。

 

不動産取得税=固定資産税評価額×4%

 

購入の場合も「宅地の課税標準の特例」「住宅とその敷地の税額の軽減」などの特例がありますので利用できるか調べておきましょう。

 

また、特例を利用する際は、確定申告が必要となります。

 

 

 

 

難しい作業もありますので自分だけで判断して進めることなく、不動産会社や税理士に相談してみることがスムーズな買い替えにつながります。

タイミングを逃さず、しっかりと計画を立てて不動産の買い替えを進めていきましょう。