不動産売却のための不動産会社選び
2024年02月26日
これから不動産を売却しようとしている方の中には、「どこの不動産会社に頼めばいいの?」と迷っている方もいらっしゃるでしょう。
不動産会社はサービス業のため、大手や中小といった会社単位ではなく、営業担当者の力量に左右されるケースも大きいです。
そこで、この記事では、「不動産売却ならどこかいいか?」について解説します。
||不動産会社は大手か中小のどちらが良いか||
依頼しようと思う不動産会社の判断基準は、いくつかの不動産会社を比較しなければ分かりにくいです。
なかには、大手か中小かで大きくあたりをつけて、依頼先を絞りたいと考える方もいるでしょう。
不動産会社を選ぶとき、まずは”大手か中小か”という判断基準に対して触れていきます。
大手か中小かで決めるべきではない
最初にお伝えすると、大手不動産会社か、中小不動産会社かというくくりで決めるべきではありません。
売主目線の不動産会社の良し悪しは、不動産会社の大きさでは決まりません。
大手の売却力ゆえに早く高く売れることもあれば、地域の実情を理解した小規模不動産会社が最高の売却に導いてくれる場合もあります。
不動産会社の良し悪しは、物件や地域により異なります。また担当者との相性も重要です。
大手か中小かではなく、以下で解説する判断基準を満たしているかを軸に不動産会社を選ぶことをお勧めします。
そもそも大手と中小の不動産会社との違いとは
大手か中小かのくくりで、依頼する不動産会社を決めないほうがいいと解説しましたが、大手と中小ではもちろん違いがあります。
不動産会社を選ぶ最終段階では、大手と中小の特徴差を考えると、判断しやすい場合もあるでしょう。それぞれの特徴を、簡単に見ていきましょう。
大手不動産会社の特徴
特徴としては、以下のことが挙げられます。
・サービスが充実している
・買主からの認知度が高い
・営業マンのスキルに差がある
大手不動産会社は「ハウスクリーニング」や「インスペクション」などのサービスが充実していることが多く、大きく費用を浮かせて、効率的に売却できるケースがありますが、
新卒社員や経験が少ない営業マンもいるため、担当者により力量の差があります。
中小不動産の特徴
近場の中小不動産会社であれば、地域の実情をよく理解している場合が多いでしょう。近隣での売却実績を聞いてみましょう。
大手に比べると、良くも悪くもマニュアルに縛られません。
柔軟性が高く、相談や要望に乗ってくれやすい反面、それぞれの得意分野により能力差が大きい可能性があります。
ただ、抱えている売却物件が少なければ、大きく広告を出してくれるかもしれません。
なお、売買契約成立時に不動産会社へ支払う仲介手数料には、基本的に大手中小の違いはありません。
仲介手数料は法律により上限額だけ決められているため、実際の金額は会社ごとの裁量になります。
||不動産売却の依頼に迷ったときの判断基準||
不動産会社選びに迷い、いつまでも売却を進められない方も少なくないでしょう。
この章では、依頼すべき不動産会社の基準を紹介します。
具体的に、以下5つのポイントを満たすかどうかが、選ぶべき不動産会社かどうかの判断基準となります。
・売りたい不動産と同様の売却実績が豊富
・売りたい不動産の地域の実情を理解している
・質問や相談の回答が誠実である
・ネット広告に力を入れている
・親身であるか、相談しやすいか
それぞれを解説していきます。
売りたい不動産と同様の売却実績が豊富
不動産会社には、「どんな不動産の売却が得意か」ということがあります。
例えば売りたい不動産が戸建てなら、戸建ての売却実績が豊富な不動産会社を選びましょう。
マンションならマンションの売却実績が豊富か、土地なら土地の売却実績が豊富かが重要です。
また、売却実績の数だけではなく、売りたい不動産の条件に近い売却実績があるかも重要です。
例えば、エリアや築年数、間取りや面積が近しい物件を売却した実績があれば、大きな参考となります。
売りたい不動産の地域の実情を理解している
売りたい不動産がある地域の実情を理解しているかどうかがポイントです。不動産の売却は、地域の不動産購入ニーズによってが大きく異なります。
「この地域ではどういった不動産が買われやすいのか」「どのような売り出し方なら注目されやすいのか」「最近はどういう傾向にあるのか」など、地域のニーズを理解したうえで売り出し方を考えてくれる不動産会社を選びましょう。
他のポイントを満たしたうえで、より家に近い不動産会社にすれば、なお近所への理解が強い可能性が高いでしょう。
また、前項の内容にも似ますが、その地域での長い期間安定した売却実績があるかも確認しましょう。
質問や相談の回答が誠実である
査定担当者の対応の良さもよく確認してみましょう。
不動産の売却は、平均でも3~6か月もかかる長い活動ですので、担当者との相性も重要です。
具体的に、「質問に対して親身に答えてくれる」「要望に対するレスポンスが早い」というような担当者を選ぶようにしましょう。
不動産を売却する方のほとんどは、不動産の素人なので、最も良いアシストをしてくれるプロを選べるかが、売却活動のカギを握るといっても過言ではありません。
訪問査定の際などは、査定担当者とよくコミュニケーションをとりましょう。
言葉や行動だけでなく、表情も見て、人として信頼できるかを見抜きましょう。
ネット広告に力を入れている
査定を依頼する際は、インターネット広告を頑張っている不動産会社を選ぶことも重要です。
近年は、不動産ポータルサイトの台頭によって、不動産仲介の流れが大きく変わってきました。
ポータルサイトが主流ではなかった時代では、駅前に店舗を構えている不動産会社ほど、売買仲介を多く取り扱っていました。
中古住宅を購入したい方は、そのほとんどが不動産会社に来店し、物件を紹介してもらうというのが基本的な流れだったからです。
今では購入希望者がインターネットで情報を入手し、直接現地で不動産会社と待ち合わせて物件を見に行くスタイルが主流となっています。
そのため最近の傾向として、売買仲介に強い不動産会社は、駅前の不動産会社ではなく、購入希望者が情報を知るきっかけになる、インターネット広告に力を入れている不動産会社に変わりつつあります。
ポータルサイトを見ると分かりますが、広告は不動産会社によって結構差があります。
大手の場合、一部に工夫し始めている不動産会社もあるものの、未だに広告のままの不動産会社もあります。
一方で、創意工夫があり、先進的な広告を展開しているのは、地元の熱心な不動産会社が多いです。
ただし、地元の不動産会社の中には、インターネット広告に全く対応しておらず、完全に時代に取り残されている会社もあります。
ポータルサイトで社名を入れて検索すると、その不動産会社が扱っている物件の広告が分かります。 どんな広告をしているのか、選ぶ前にチェックしてみることをおススメします。
親身であるか、相談しやすいか
不動産会社の出す査定額は、会社により大きく異なります。
ですが、実際に売却できる金額は、査定額とは全くの別ものです。
とにかく仕事の依頼を受けるために高額査定をする会社も数多く存在します。
場合によっては、不動産会社の勝手な事情が介入する場合もあります。
好き勝手に値付けをして、一般人にはわからないそれらしい根拠を羅列した査定書もよく見かけます。
大切なことは査定書の金額ではなく、地域の実績と信頼です。
親身になって相談に乗ってくれるか、その担当者と話をしていてストレスがないか、
そして会話をしたうえで信頼できるかどうか、あえて数字ではなく実績と信頼を重んじて選んでみてください。
いかがでしたか。
「不動産売却ならどこかいいか?」について解説してきました。
大手や地元の不動産会社には、それぞれメリットやデメリットが備わっています。
不動産会社は大手や地元という切口で選ぶより、記事でかいたような観点から選んだ方が適切かと思います。