市街化調整区域は売却しにくいのか

2022年10月01日

市街化調整区域の土地の活用方法が限られているため、売却に関しても市街化区域と比較すると、遥かに難易度が高いと言われています。

 

今回は市街化調整区域にある土地や建物は、どうして売却が難しいと言われるのか、理由をお伝えしていきます。

 

 

 

「市街化調整区域」とは

 

都市計画法に基づき市街化を抑制するエリアのことです。


このエリア内の土地には、住宅や商業施設などを建築することが原則認められません。

 

そのため、市街化調整区域内の土地は有効活用が難しいことを理由に、売却においても難易度が非常に高いと言われています。

 

 

 

自分の売りたい土地は市街化調整区域か

 

市街化調整区域か否かは市区町村にて「都市計画図」と言われる地図で確認することができます。

 

行政によってはインターネットでも公開されています。

 

ご自身の所有物件が市街化調整区域かどうか、簡単に調べることが可能です。

 

自分の所有している土地が市街化調整区域だったらどうしよう、と心配する方もいるかもしれませんが、市街化調整区域はほとんどが田舎や郊外の人里離れた山林や田畑がある場所が多いです。

 

ですので都市圏の住宅や商業施設が集まる場所は「ほぼ市街化区域」であるため、通常の住宅であれば過度な心配は必要ありませんが、都市圏ではない地域や地方都市では、住宅が建造されていても「市街化調整区域」の場合がありますので確認が必要です。

 

また、市街化区域内であっても「生産緑地」という区域に指定されている場合は、開発や建築の制限を受けます。

 

市街化調整区域と生産緑地はしばしば混同されることがありますが、全く別物であることは覚えておきましょう。

 

 

 

市街化調整区域にある建物が売りにくい理由

 

市街化調整区域は、市街化を抑制するエリアです。

 

そのため原則的に住宅や商業施設などの建物を建築することができず、市街化区域の土地と比べて不動産としての価値は大きく劣ると言えます。

 

また仮に開発や建築ができたとしても、都市計画法による行政の許可が必要となるなど、買主側としても煩雑な手続きやコストが発生してしまうため、売却の難易度が高いと言われているのです。

 

なお、既存の住宅が建っている場合であっても、所有者が変更されてしまうと、その後に建替えを行う場合には再度行政からの許可を受ける必要があります。

 

つまり買主は、建替えられないリスクも負うことになるため、建物付きであっても買主を見つけるのが難しくなってしまうのです。

 

 

 

市街化調整区域は売買不可能?

 

では市街化調整区域が売買できないかというとそうではありません。

 

エネルギーの多様化、キャンプブームが起きていることから、街中ではない土地の購入を希望する一般の方もいます。

 

市街化調整区域の土地の売却を検討されている方は、所有する土地がどの様な有効活用の可能性があるのか、仮に売買した場合でも、購入者が建物を建築する事が可能なのか、まずは地元の不動産会社へ相談されてみることをおすすめします。